マスクのほんとうの力は、飛沫を避けることだけではありません
マスクをつける意味を、いま一度考えてみましょう。健康な人間がマスクを着用すると、
1:くしゃみなどで発生する唾液飛沫による感染&空気感染の予防となる
2:口、気管内部を湿らせてウイルスの増殖を抑制する
3:自分の手で鼻や口をさわらないため、鼻や口の粘膜にウイルスが付着することを防ぐ
以上のような効果が期待できますが、なかでも3の効果がインフルエンザ予防にはとくに役にたってくれるといえるのです。
その証拠に関西医科大学とユニチャームの共同研究(07年)では、インフルエンザ流行時期に子どもにマスクを着用させることでインフルエンザ発症率が1/5に低下することが報告されています。
大人でも意外に口の周りや鼻のあたりを無意識にさわっていることがあるため、マスクの着用はインフルエンザ予防にかなり効果的だと考えるべきでしょう。マスクをすることは飛沫から身を守ることよりも、自分の手についたウイルスを口や鼻から体内に入れないようにするための防御壁なのであって、これこそがマスクのほんとうの力です。
マスク着用には留意点があります。鼻からあごまでしっかりとおおうように着けること。また顔とマスクのあいだにすき間ができないよう、ジャストサイズを選んでください。サイズが合っていないと、それだけでマスクの効果がなくなってしまいます。